尊い推し兄弟に愛されてます!?

そんな時だった。


「村瀬さん!」


明るい声に振り向く。

そこには、同じクラスの佐伯陽斗(さえきはると)くんが立っていた。

爽やかな笑顔が似合う男の子で、クラスでも結構人気がある。

その隣には、佐伯くんと仲の良い若城(わかしろ)くんもいた。


「修学旅行の班、一緒になったね!」

「あ、うん!」


そう。

班決めの結果、私は、美月、佐伯くん、若城くんと同じ班になっていたのだ。

すると若城くんが、ニヤニヤしながら寄ってくる。


「こいつさー、村瀬さんと同じ班になれて、朝からテンションやばいんだけど」

「ちょっ、お前余計なこと言うなって!」


佐伯くんが慌てたように止める。

私は思わず目をぱちぱちさせた。


「そ、そうなの?」


すると佐伯くんは少し照れたように笑った。


「……実は俺、一年の頃から村瀬さんに憧れてて」

「えっ」

「ファンクラブ作ったのも俺なんだ」

「ええっ!?」


思わず声が大きくなる。

すると美月が、横でぼそっと呟いた。


「黙ってればこんなにモテるんだなぁ、この腐れ女子」

「聞こえてるからね!?」


私は慌てて美月の肩を叩いた。

でもファンクラブって……。

え、本当に?

私なんかの?

驚きすぎて頭が追いつかない。