尊い推し兄弟に愛されてます!?





今日は一時間目から修学旅行の班決め。

それは、学校中の空気が一気に浮き足立つイベントである。

教室のあちこちから、

「どこ行くー!?」

「夜絶対語ろうね!」

なんて楽しそうな声が飛び交っていた。

もちろん、私の視線はそんなものではなく――。


「玲央くんの班、まだ女子決まってないんだ……」


窓際で行われているのは、玲央くんの班の女子メンバーを決めるじゃんけん大会。

熾烈な戦いを、私は遠巻きに見つめていた。

すごい……

まるでアイドルのファンミ抽選会。

本人はまだ学校に来てないのに……

ああ……生徒会室のこと思い出す!!

『こんなのがいいの?』

とか。

『俺と柚希で、こんな妄想してたの?』

とか。

あの距離感とか。

思い出すだけで顔が熱くなる。

すると隣で、美月が呆れたように言った。


「いつものことではあるけどさぁ……一華、朝から様子変じゃない?」

「へ!?そう!?」

「昨日なんかあった?」

「何もないって!!」

「怪しい」


じとーっと見られる。