尊い推し兄弟に愛されてます!?

そう思っていると。

「触っていいけど」

「えっ!?」

「顔に出てる」

「うそぉ!?」

恥ずかしすぎる!

私は恐る恐る前髪へ指先を伸ばした。

ふわっと柔らかい髪が指をすり抜ける。

「……すご」

「ん?」

「サラサラ」

「そこ?」

玲央くんが笑ったので、私もつられて笑ってしまった。

こんな何気ない時間が、すごく幸せだった。

だけど。

玲央くんがゆっくり空を見上げながら口を開く。

「……そいや」

「うん?」

「柚希のこと、どうすんの」

その一言で、私の笑顔が少しだけ止まった。

「……ちゃんと話すつもり」

小さく答える。

「でも……」

胸が苦しくなる。

「傷つけるって思うと、なかなか言えなくて」

玲央くんは少しだけ黙った。

それからゆっくり起き上がり、私の隣へ座り直す。

「一華」

「ん?」

「ハッキリ言わねぇと」

その横顔は、さっきまで笑っていた人とは思えないくらい真剣だった。

「あいつは優しい言葉だけ拾うタイプだから」

「……」

「期待できるって思ったら、絶対諦めねぇ」

私は静かに俯いた。

「でも……かわいそうで」

「わかる」

玲央くんは小さく頷く。

「でもちゃんと伝えないと、相手は余計つらいんだよ」

その言葉は、私の胸に深く刺さった。