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20XX年11月4日
次の日、俺は久しぶりにすっきりと目覚めることが出来た―――…
瑠華が東京の夜景に呑み込まれるのを見ずに済んだ。
が…
時計を見ると朝の8時で…
何で!?アラーム掛けてたのに!
「嘘!」
思わず叫びながら飛び上がり、そこからが時間との闘いだった。
二村、とりあえず出社時間まではお前との闘いは一時休戦だ。
―――なぁんてかっこつけたけど!
ドタッバタっ!
それはそれは大戦争だった。
その大戦争に打ち勝って何とか出社。時間は就業時間の15分前で
ふぅ、やれやれ。と額を手で拭っていると
瑠華と佐々木は何やら楽し気に話していた途中で
「あ、おはようございます~、珍しいですね、部長がこの時間」
「おはようございます」
「あ、うん…ちょっと寝坊」
と一応は挨拶したものの、
「気に入ってくれたんですか!」
「はい、でも絵と文字が追いつかなくて…二時間も掛かってしまいました」
「二時間も!?あ、じゃー、僕のDVD貸しますよ。その方が早いし分かりやすいかも」
「ご厚意に甘えます」
な、何!?
何の話!?
瑠華は相変わらずの無表情だったが、佐々木は妙に楽しそうで…
何の話だ!?
二人の話は就業時間まで続いていて、9時になるとそれぞれ大人しくPCに向かっていたが
『気になる、気になる、気になる!』
俺は相変わらず『気になる』をPCのモニターに連発。
すると綾子から社内メールが届いた。
“送信者:木下 綾子
宛先:神流 啓人
件名:Re:Untitled
私のスリーサイズのこと?
「はぁ?朝から何言ってんだ、こいつ」
と思わず顔を歪めて独り言を漏らすと、瑠華と佐々木が怪訝そうに俺の方を見ていて、俺はコホンと空咳をして、画面をスクロールした。
“----- Original Message -----
From: 神流 啓人
To: 木下 綾子
Sent: Fryday, November 4, 2011 09:02 AM
Subject: Untitled
>>気になる 気になる 気になる!
………
「やっちまった…」
しかも二回目。(一回目はレイズの髙木さんだったな)※Fahrenheit Ⅱ 参照
まぁいっか。社内メールだし…
「て、良くな~~~い!」
ガタっ!
椅子をがたつかせながら勢いよく立ち上がると、今度は二人がビクリと肩を震わせた。
だって俺、綾子と裕二と桐島三人に同時メール送っちまったんだぜ!?



