Fahrenheit -華氏- Ⅲ


スコッチの中身をマックスにぶちまけてやろうと手を振りかざしたが、マックスはそれよりも早くあたしの手首を掴み阻止。


「OK,I'll give it up to your little princess today, but someday I'll have you.
(分かったよ。今日は君の可愛いお姫様に譲るとしよう、だけどいつか俺は君を手に入れてみせる)」


あたしは強引にマックスの手から腕を引き抜くと、マックスを睨んだ。


「There is no possibility of that forever.(永遠にないから)」


吐き捨てるように言って今度こそソファを立ち上がり、ティムがユーリの寝室まで案内してくれた。


「Ruka, Are you okay?(瑠華、大丈夫か?)」ティムが心配したように眉を寄せてきた。


「It's OK.I'm just a little tired.Can you just watch that guy and make sure he doesn't get anywhere near me? I'm sorry I keep asking you for favors.
(平気よ。ちょっと疲れただけ。それよりあの男が近づかないように見ておいて?頼み事ばかりでごめんね)」


「Yes, You're a dear friend.(いや、君は大事な友達だからな)」


ティムが白い歯を見せて両手を広げる。あたしはティムを抱きしめた。


「Good night, sweet dreams.(おやすみ、よい夢を)」


「Thanks Tim. I love you.(ありがとうティム。大好きよ)」