Fahrenheit -華氏- Ⅲ



「What is this, you prepared it?(何これ、あなたが用意したの?)」と思わず眉をしかめると


「No way. This is from Coco Christmas present to you. Go take a shower and change into it.
(まさか。これはココから君にクリスマスプレゼントだ。シャワーを浴びてそれに着替えておいで)」


心音から―――?


心音、こうなること分かっててわざわざ用意したって言うの?まったく、用意がいいんだから。要らない気遣いだけどね。


はぁ、とため息をついた。


リボンを解きセロファンを剥がして中身を広げるとワイン色のシルク素材のキャミスリップにそれと揃いのデザインと素材のガウンが入っていた。スリップの裾とガウンの淵には繊細なゴールドのレースと刺繍も施してある。


センスが良い。って言うかあたしの好みを熟知してるって言うのか。


マックスがゆっくり立ち上がった。


「Hurry up and go take a shower. The food will get cold.
(早くシャワーを浴びておいで。料理が冷めてしまう)」


そう言われてもあたしはマックスの顔を睨みつけたまま、また心音からプレセントされたナイトウェアを手にその場から動かなかった。