「What?(どうしたの?)」
「Unable to read Japanese.(日本語が読めない)」とマックスに言われあたしは小さくため息。
あたしはタッチパネルを操り英語表記に変えた。これで全てのメニューが英語で説明される。
「Oh! That's handy.(おお!これは便利だな)」とマックスは目をまばたく。「You're used to it. Do you go in and out of these places too?(慣れてるな、君もこうゆう所に出入りするの?)」
「Sometimes. Like at lunch at work.(たまににね。会社のランチの時とか)」そっけなく言ってマックスから目を逸らす。
それでも二人は物珍しい食事がずらりと並ぶタッチパネルの前あちこちに指を這わせて
「This looks so good!(これなんてうまそうだ)」
「Really? I'd look more delicious this way.(そっか?俺ならこっちの方が)」と言い合っている。
散々悩んだうち、マックスは物珍しいのかおろしハンバーグ、そしてティムはチーズの掛かったハンバーグとスパゲティナポリタンを頼んでいた。
ユーリが頼んだお子様ランチが運ばれてきたとき、初めて見たのか彼女は大はしゃぎで早速小さなスプーンとフォークを両手に握る。
いつの間にか頼んだか、ボトルの赤ワインと二人分のグラスが運ばれてきた。
「It's Christmas today, so let's have a glass of wine and make a toast!
(今日はクリスマスだから、ワインを飲んで乾杯しよう)」とマックスがワインボトルからワインを注ぎ入れる。ティムは食事する際滅多なことがない限り飲まない。弱いわけではないがボディーガードの仕事をまっとうするうえでのルールなのだろう。
ユーリの手前、乾杯しないわけにもいかずあたしは注いでもらったワインに口を付けた。安い割にはそれは割と美味しかった。
それは何故か。
すぐ隣にユーリがいるから。



