♥ Ruka ♥
キーパーソンは
ミミちゃんこと
瑞野さんだ―――
お金を払っただけある。収穫はあった。
勿論料理のコース代はあたしが支払いをして、ホテルを出る時、葵さんは急にくだけた感じで万歳をした。
「何かさ~、ああ言うかしこまった所苦手ってかさ、」
「同感です。私も好きじゃありません」
「そーなの?行き慣れてる感じがしたけど」
「慣れてはいますが、好きじゃありません」
きっぱり言い切ると
「じゃぁさ~もう一杯やりなおさない?まだ腹膨れてないし~瑠華ちゃんからたくさんもらったから俺が出すし」
出す、と言ってもその出どころはあたしだけど…
「私はお腹いっぱいです。それにあなたに付き合う義理もありませんので。
あなたと会うのはあくまでビジネスです。仲良く呑み友達と言う関係ではありません」
キッパリ言い切ると
「やっぱ面白れ~」と葵さんはお腹を押さえながら豪快に笑う。
「何度も言いますが、面白い、とは女性にとって褒め言葉じゃありませんが」
「褒め言葉じゃないもん。思ったこと言っただけだし」葵さんは明るく笑いながらあたしを覗き込んでくる。
変なひと。
素直というのかストレートと言うのか。
あたしの冷たい態度にちっともへこたれた様子がない。珍しい人種……
いえむしろ珍種??
「でもさー、空汰に何て言えばいいの?俺、今日瑠華ちゃんに会うって言っちゃったんだよね、あいつに」
「それは好都合です。彼には『好感触だった』と伝えてください。
彼氏にフラれて寂しいって、弱ってる女はちょろいって」
「なるほどぉ」葵さんは手をポンと打ち、「てか瑠華ちゃんでも『ちょろい』とか言うんだね」
「言います」
と言うか最近覚えたばかりだ。啓が使ってた言葉―――
………
考えたらあたし、啓から教わった言葉でろくな言葉がないのでは??
あたし
ホントに啓と付き合ってて良かった―――のか??



