「いや、無理です」 「お姉さん、明日は休みでしょ?」 「明日は家で映画鑑賞をする予定なので」 「いきなり家に誘うなんて、お姉さんって意外と大胆なんだね」 ――だめだ。どうやら話が通じないみたいだ。 「……そもそも私と黒瀬くんはお付き合いしているわけでもないし。デートとか、無理です」 「それじゃあ付き合う?」 「無理です」 「はは、即答」 黒瀬くんはまたクスクスと笑う。断られて喜ぶとか、見た目に反して存外ドM気質なんだろうか。