劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

「まあ何はともあれ、イギーのおかげで二人の怪我は治りましたから」

「本当にすまなかった」

デュークはもう一度頭を下げ、去って行く。その様子を見た後、マシューは三人に頭を下げた。

「あの、ありがとうございました!フレイヤ先輩、痛かったでしょう?本当にごめんなさい」

フレイヤは「気にしないで」と微笑む。その表情に、マシューの胸が高鳴っていった。

「マーキュリー、早く教室戻れ。友達が心配してるんじゃないか?」

テオが教室の方を指差す。マシューは「あっ、そうでした」と笑いかけ、くるりと背を向けようとした。しかし、今朝のことを思い出してテオの方をもう一度向く。

「アーティ先輩、今朝はすみませんでした。僕のせいで苦しい思いをさせてしまって……。ごめんなさい」

テオは一瞬驚いた表情を見せたものの、微笑んでマシューの頭に手を置いた。

「気にしてないよ。こうやって嫉妬をぶつけられてしまうこともある。でも、アメジスト・ウルフ寮がマーキュリーの大切な居場所になったらいいなと思ってる」

「今は大丈夫なんですか?」