劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

ラルフがニコニコと笑みを浮かべながら教室に入ってくる。生徒たちは声を揃えて「おはようございます!!」と返した。

「うん。いい返事だね。さて、早速この授業について説明しよう!みんな立ってくれるかい?」

マシューたちは戸惑いながらも指示に従う。ラルフは呪文を唱えた。すると、マシューたちが先ほどまで座っていた椅子や机が全て消え、代わりに巨大な迷路が誕生したのである。

「この授業では基礎体力や回避能力を身に付けるんだ。魔族から逃げるためには体力や回避能力は必須だからね。今回は普通の迷路だ。トラップなんかは一切ない。迷路に入ってゴールしなさい」

(いや、そもそも魔族が何かも僕たちまだ知らないんだけど……)

マシューは内心そう思ったものの、隣にいるハリーは目を輝かせていた。

「おお!難しい勉強じゃなくていいぜ!」

「……ハリー、そんなに単純なものじゃないよ。今回は初めての授業だから優しいだけ。これから魔法を覚えていくにつれて、だんだんレベルも上がってくよ」

ジュディスがため息を吐きながら言うも、ハリーは笑顔のままだ。