劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

重い足を引き摺るようにしながらマシューは歩き出す。ところが数歩歩いたところで、硬いものに躓いて転んでしまう。地面に倒れ、人のクスクスと笑う声が聞こえてから、マシューは自分が足をかけられて転ばされたのだと気付いた。

「ッ!」

泣きそうになるのをグッと堪える。そんな中、誰かがマシューに近付いた。

「マシュー、大丈夫か?」

「ほら、立って」

マシューが顔を上げると、赤いネクタイと黄色のネクタイが見えた。ハリーとジュディスだ。

「ハリー。ジュディス」

倒れたままのマシューを、二人は顔を見合わせた後、抱き起こしてくれた。ハリーがマシューの背中を叩く。

「ほら、朝飯食うぞ!」

「マシュー、昨日ご飯食べてなかったでしょ?ここのご飯もおいしいんだ!」

ジュディスが笑いかける。マシューは「ありがとう」と言い、三人で料理を選ぶ。

しかし、マシューに向けられた視線は痛いほど突き刺さっていた。



ディセントラ魔法学園の授業は、各寮合同で行われる。一時間目の授業はラルフによる魔法運動学である。

「どんな授業なのかな?」

「難しくないことを祈るぜ」

マシューは隣に座ったハリーとヒソヒソと話す。そんな二人を呆れた様子でジュディスは見ていた。すると、教室のドアが開く。

「みんな〜、おはよう!」