劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

「僕には特別な才能なんてありません!!アメジスト・ウルフ寮なわけがない!!お願いです!!寮の組み分けをもう一度させてください!!」

マシューの瞳が潤んでいく。しかし、マシューの懇願に対してヨランダは残酷な言葉を口にした。

「一度決めた寮を変えることはできません。マシュー、あなたはアメジスト・ウルフ寮にフェイスが選んだ。それには意味があるのです。……自分が置かれた環境で咲き誇りなさい」

月明かりが濃くなる。ヨランダをスポットライトのように照らした。その際に見えた彼女の瞳は、紫ではなく赤く血走っているように見えた。



その後、マシューは聖堂に戻ることができずに草むらの上に座り、ぼんやりと空を眺めていた。どれほど時間が経っただろうか。聖堂のドアが開き、生徒たちが次々と出てきた。宴が終わったのだろう。

(僕はこれからどうすればいいんだろう……)

草むらの上に座ったまま、マシューは動けずにいた。しばらくすると「あっ、いたいた!」と声をかけられた。ラルフである。

「ライト先生……」

「みんな自分の寮に行ってるよ。マシューも行こう。ほら、立って」

ラルフに手を差し出され、渋々マシューはその手を取る。立ち上がらされ、学園の方に向かって歩いて行く。