劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

「ヤベェ。俺、組み分けとかどうなるんだろ……」

「大丈夫だよ。多分、ハリーに合った寮にしてくれるよ」

マシューは微笑んだものの、内心緊張があった。自分に合う寮を考えても思い付かないためである。

(アメジスト・ウルフ寮は絶対選ばれることはないだろうけど……。ダイヤモンド・スワン寮にだけは入りたくないな……)

パトリシアとイーサンの顔を思い浮かべ、マシューは身震いした。もしもダイヤモンド・スワン寮に選ばれてしまったら、二人が卒業するまでいじめられることは確定である。

(ダイヤモンド・スワン寮じゃありませんように……。ダイヤモンド・スワン寮じゃありませんように……)

そう祈っていると、聖堂の中から「では、一年生を迎えましょう」という凛とした声が響いた。それと同時に聖堂の扉が開き、拍手が送られる。

「さあ、中に入ろうか」

男性教師が一年生に呼びかけ、聖堂の中に入る。マシューたちが中に入ると、「入学おめでとう!」とあちこちから声が響いた。中には、魔法で紙吹雪や花びらを降らせている人もいる。

(歓迎されてるんだ!)

マシューは辺りを見回し、息を吐く。制服を着た生徒たち、その先に置かれた長テーブルに腰掛ける教師陣、空から振ってくる花びらや紙吹雪ーーー。全てが夢のようだ。

「ここで待っていてね」