劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

女子生徒はそのまま骸骨に向かって走り出す。骸骨は「何を強気になって……」と小馬鹿にした様子だ。

女子生徒は呪文を唱える。骸骨の体に鎖が巻き付いた。手足が動かなくなり、骸骨がその場に崩れ落ちる。女子生徒は骸骨を抱き締めた。そして、血のついた手で骸骨の頰や体に触れる。女子生徒の手についた血が骸骨につく。女子生徒は微笑み、口を開いた。

「彼岸花」

そう言った刹那、骸骨の体が炎に包まれた。突然の出来事にマシューと女の子は息を呑む。

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

骸骨が悲痛の叫び声を上げる。女子生徒は涼しい顔でそれを見ていた。

「ごめんなさい。痛いよね。すぐに楽にしてあげるから」

女子生徒が骸骨に近付く。そして燃えている骸骨に口付けをした。女子生徒が唇を離した刹那、悲痛の声を上げていた骸骨が声を上げなくなった。

「アッ……アッ……」

骸骨の体がゆっくりと灰になっていく。そして消えた。

「あの怪物は死んだの……?」

女の子が震えながら呟く。女子生徒はマシューたちの方を振り返り、安心させるように微笑む。

「もう大丈夫よ。魔族は倒したわ」