劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

「二人とも、ここは俺に任せてお前たちも避難しろ。こんなクソ雑魚は俺一人で充分だ。この醜い怪物が!」

デュークが杖を構えると、グラントが「兄さん、ヴィヴィアンの前で汚い言葉を使わないでくれ」とため息を吐く。ヴィヴィアンは表情を変えないまま、ただ女性を見つめていた。

レストラン内にいた店員、そして数人の生徒たちはパニック状態で逃げていく。魔族とは一体何なのか。マシューとハリーは首を傾げるしかない。

「マシュー!!ハリー!!早く逃げるよ!!」

ジュディスが泣きそうになりながら手招きする。ハリーが間抜けな声を出した。

「えっ?今ってそんなヤバい状況なわけ?」

ハリーの言葉を聞いてため息をデュークが吐く。

「これだから非魔法家系出身は……。さっさと去れ。じゃないと死ぬぞ」

「兄さん!」

グラントが諫めたものの、デュークは冷たい目でこちらを見るばかりだ。ジュディスはもうとっくに逃げてしまったようで、レストランにはいない。

「ハリー、僕らも行こう」

マシューがそう言い、ハリーを立ち上がらせる。すると女性が勢いよく動いた。蛇の胴体をくねらせ、口から火を吹く。

「……あなたの思い通りにはさせません」