劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

マシューが諦めたように笑うと、ジルは呆れた様子でため息を吐く。

「あなたとハリーは友達でしょ?」

「うん。だけど、ハリーは魔法使いになるんだから。劣等種の僕とは関わらない方がいい」

ハリーはそう言い、物置に向かって歩き出す。その途中で足を止め、屋敷を見上げた。屋敷からはカミラの叱る声がする。パトリシアとイーサンにディセントラ学園に戻る準備を急がせているのだろう。ディセントラ学園は全寮制のため、長期休暇以外は家に帰れない。

「……僕だって……」

マシューは言いかけてやめる。言葉にするだけ虚しいだけだ。ジルはそんな彼を呆れた目で見ていた。

「マシューって自己肯定感低いわよね。私を生み出したくせに」

「ジルを生み出せたのはたまたまでしょ。きっと、天使様がプレゼントしてくれたんだ」

マシューは頑なにそう言い、物置のドアを開ける。姿見にはボロボロの自分の姿が映り、また泣きたくなった。

(泣くな。泣くな……)

唇を噛み締めて部屋の奥へと向かう。しかし、マシューのオッドアイが見開かれた。

「……えっ?」