劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

「みんな。来てくれたのにごめんなさい。本当は劇を全部見せるつもりだったんだけど、先に演劇部の活動についてお話ししようかな。部長!」

フレイヤが演劇部部長を呼ぶ。ダイヤモンド・スワン寮の制服を着た女子生徒だ。部長は咳払いをし、長い金髪をかき上げた。一年生の視線が部長に向けられる。

「演劇部の活動は、校内公演やコンクールに向けて劇の練習をし、本番に挑むこと。でも舞台脚本を書いたり、メイクや衣装を選ぶのも活動の一環でーーー」

部長の話に誰もが耳を傾ける中、マシューだけがフレイヤに目を向けていた。



演劇部の見学を終え、マシューは次の部活の見学に向かう。渡り廊下を進んでいく。前から人が歩いてきた。その人物を見て、マシューの足が止まる。やって来たのはライリーだった。

(フレイヤ先輩を傷付けた人……)

マシューの指先が震えていく。ライリーもマシューに気付き、足を止めた。

「……誰かと思ったらグズか」

ライリーが杖を向ける。マシューも反射的に杖を握り締めたものの、ライリーの方が動くのが早かった。マシューが防御魔法の呪文を唱える前に、ライリーは杖を振った。