その視線が怖かった。 私は、踏み込まれたくない。 踏み込まれたら、私は壊れる。 壊れたら、嫌われる。 嫌われたら、ひとりになる。 だから私は笑う。 「ほんとに、大したことじゃないんだって」 迅「大したことではないなら、話せますね」 「……っ」 逃げ道がない。 私は笑って話題を変えようとした。 「ねえ、今日暑くない?春なのにさ」 斑「話逸らすなよ」 「逸らしてないよ」 斑「逸らしてるだろ」 斑の声が荒くなる。 私は笑ったまま、胸が苦しくなった。 やめて。 これ以上、聞かないで。