斑「お前、ほんとにひとりなのかよ」
「ひとりじゃないよ」
斑「じゃあ誰がいるんだよ」
「……私がいる」
言ってしまった。
空気が凍る。
伊織が慌てて笑う。
伊「えっと、斑くん、透羽ちゃんのこと困らせないで…」
叶兎がぽつり。
叶「……ひとり」
航斗の目が鋭くなる。
航「迅、やめろ」
迅は航斗を見ずに答えた。
迅「航斗。彼女は危険です」
航「危険?」
迅「彼女の笑顔は、嘘です。嘘で周囲を操る人間は、いつか裏切ります」
その言葉に、胸が痛くなった。
操るつもりなんてない。
ただ、嫌われたくないだけ。
ただ、ひとりが嫌なだけ。

