迅の目が揺れた。 斑が歯を食いしばる。 伊織は泣きそうな顔をしている。 航斗は眉を寄せた。 そんな中、叶兎は、ぽつりと呟いた。 叶「……いい」 「え?」 叶「……泣いて……いい」 息を止めた。 その言葉が、胸の奥の鍵を揺らした。 泣いていい。 そんなこと、言われたら。 ……壊れてしまう。 私は笑顔を作り直した。 「優しいね〜、叶兎くん」 叶兎は少しだけ眉を寄せた。 叶「……違う」 航「……お前、いつまでその『大丈夫』で生きるつもりだ」 「ずっとだよ」