ひとりが嫌で、今日も笑う。


「あ、ごめんね」

「……別に」


女子は睨んで去っていく。

後ろからひそひそと聞こえる声。


「ほんとムカつく」

「黒月に守られてるからって」

「どうせすぐ捨てられるくせに」


“捨てられる”

その言葉に、胸が苦しくなった。


表情を崩さないように歩く。

大丈夫。

大丈夫。

でも、心の奥が震える。


捨てられるのは、怖い。

捨てられるくらいなら、先に捨てる。

そうやって生きてきた。


なのに今は、捨てたくない。

そんな自分が怖い。