航斗が言った。 航「俺らが決めた」 「……勝手すぎ」 航「今更だろ」 その上から目線が、いつもより優しく感じた。 私は涙が出そうになった。 でも笑った。 「……私、ほんとに嘘つきだね」 航斗が低く言う。 航「知ってる」 「嫌いにならないの?」 航「ならねぇ」 「……なんで」 航「嫌いになる理由がねぇ」 その言葉に、胸が壊れそうになった。 私は笑った。 「……じゃあ、もう少しだけ」 その言葉は、小さな降伏だった。 黒月の5人が、同じ空気で息をした。