ひとりが嫌で、今日も笑う。


両親がいなくなってから、私はずーっと笑ってきた。

笑って、笑って、笑って、笑い続けてきた。

笑わなきゃ、崩れるから。


私は最後にもう一度、明るく言った。

「私には関わらないで。ほんとに。

あなたたちまで壊れたら、私、私のことがもっと嫌になっちゃう」

最後に、にこっとと笑った。


そして私は踵を返した。

扉へ向かう背中に、声が飛んでくる。


伊「透羽ちゃん!」

斑「おい、待てよ!」

迅「透羽さん!」

叶「……とわ」

航「透羽!」


でも私は止まらなかった。

止まったら、崩れるから。


屋上の扉を開けて、静かに閉める。

階段を下りる足音が響く。


胸が苦しくて、息ができない。

それでも私は笑った。

誰も見ていないのに、笑った。


笑っていれば、どうにでもなる。

そう信じないと、生きていけないから。