「ね?大したことじゃないでしょ?」 沈黙。 誰も言葉を発さない。 沈黙が怖くて、私は明るい声を作った。 「だからさ」 私は両手を軽く広げた。 「私にはもう近づかないでね。 そうじゃないと、君たちまで悪く言われちゃうよ〜」 わざと明るく、軽く。 ふざけたみたいに言う。 胸の奥が痛いのに、笑う。 伊織が涙を堪えた声を出した。 伊「透羽ちゃん……それ、優しさじゃないよ……」 「優しさだよ」 迅が静かに言った。 迅「あなたは自分と人を守るために、切り捨てようとしている」 「違うよ」