「私の両親ね、仕事で忙しくて、家にいること少なかったんだけど、仲良かったんだ〜」
でね、二人ともいつも謝ってたの。
『ごめんね』って。『寂しい思いさせてごめん』って。
私はね、謝られるのが嫌だったんだ〜。だって、私のために頑張ってくれてるの知ってたから」
私は肩をすくめた。
「だからずっと言ってたんだ。『大丈夫だよ』って。二人に気にしてほしくなかったから。
でもさ、ある日限界きちゃって。私、二人に怒っちゃったの」
喉が少しだけ震えた。
でも私は笑って続ける。
「『謝らないでよ』って。『私だって寂しいんだよ』って。
そのあと、家飛び出しちゃったんだけど、私のことを追いかけてきた両親がね、車に引かれて死んだの。
……私の、目の前で」
言い終えた瞬間、風の音が耳に痛かった。
私は笑った。
