ひとりが嫌で、今日も笑う。


翌日、私は教室の窓際で、頬杖をつきながら外を眺めていた。


春の空は明るい。

雲が少なくて、眩しいくらい。


なのに、胸の奥はずっと曇っていた。

昨日、屋上で言われた言葉が、真城航斗の声が、耳に残っている。


“目が笑ってねぇ”

そんなこと、言われたのは初めてだった。


みんなは私を見て、安心する。

“透羽はいつも笑ってる”

“透羽といると落ち着く”


そう言われるたびに、私は笑ってしまう。

それが私の役目みたいで。

それが私の存在理由みたいで。


でも航斗は、そんな私を壊そうとした。

怖い。

なのに、また思い出してしまう。


あの視線。

あの声。

あの、突き刺すような言葉。


もう、近づかない。

そう決めたはずなのに。


昼休みになった途端、私はまた屋上へ向かっていた。