記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!

そしてマリの出演した映画が封切られた。

映画は好評でその年の日本アカデミー賞にノミネートされた。

家族の絆を中心に描いた恋物語で作品賞と主演男優賞と助演女優賞に音楽賞の4部門の最優秀賞を取った。

マリは最優秀助演女優賞を獲得したので、女優としてマスコミに顔が出る事になった。

それにより女優としての仕事が増えてきた。

そしてマリが有名になるにつれ、夫のユキの存在もイケメン弁護士として紹介され有名になってしまった。

ユキはテレビのワイドショーなどで弁護士としての見解をコメントするコメンテイターとして呼ばれることが多くなった。

貝原社長を通じてのオファーだったので、ユキも無下にはできなかったようだ。

伊藤先生に一応相談すると、伊藤先生は乗り気で呼ばれるならぜひ出演して一法律事務所の名前を売ってこいと言われている。

レギュラーでの出演もありそれは1本だけにしてもらっているようだ。

単発で呼ばれる時もあってマリより忙しくテレビ局を渡り歩いている。

もう勘弁してほしいといつも伊藤先生に泣きついているのだが、なかなか許してはもらえないそうだ。

2年以上もの空白期間も除籍せずに待っていてくれた先生には大恩がある。

ユキは伊藤先生が言うなら仕方がないと言ってテレビで一法律事務所の広告塔になっている。

そのお陰なのか法人契約が10社も増えたようでほかの弁護士の先生には、もう出なくていいぞと言われているそうだ。

でもまだ伊藤先生のお許しが出ないのでしぶしぶ続けている。

それからしばらくしてレギュラー番組は終了した。

他からレギュラーでと言うオファーがたくさん来ていたそうだが、レギュラーはすべて断った。

今は単発で頼まれたら出ると言うスタンスになってユキはほっとしている。