記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!

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これで何の心配もなくマリを探せる。

興信所にはすでに連絡してマリを探してもらっている。

ユキ自身も時間があれば膨大な宿泊所のリストに一軒一軒に電話をかけて探している。

興信所には長期滞在に適したマンスリーマンションやコンドミニアムを中心に探してもらっている。

マリは料理が好きなので長く滞在するならキッチンの付いた所を選ぶ気がするからだ。

それにあまり高級ホテルで何日も豪遊するタイプではない。

最初の1週間ぐらいはリゾートホテルに泊まっていたかもしれないが、その後は節約魂が身についているマリだ、きっと贅沢はしていない気がするのだ。

そして待ちに待った興信所の担当者から見つけたという報告が入った。

ユキはすぐに伊藤先生に事情を説明して、土日を挟んで5日間の休みをもぎ取った。

そして、朝一番の飛行機で那覇空港に降り立った。

マリは那覇市のコンドミニアムに滞在していた。

興信所の報告によると、琉球ガラスの工房に通って吹きガラスの講座を受けているらしい。

物作りの好きなマリらしいと思わずにやついた。

ユキの読みが当たっていた。

マリは毎日、近くのスーパーで食材を仕入れて部屋で料理をしているらしい。

そして驚いたことにはマリは集中コースで自動車教習所に通っているのだ。

最終的な学科試験は住民票のある東京でしか受けられないが教習所は全国どこで終えてもいいのだ。

集中コースだと2週間くらいで卒業も可能だ。

マリは教習所に通いながら吹きガラスやビーズアートやキャンドル作りの講座を楽しんでいるようだ。

マリには本当にびっくりする。

免許証を取るなんて思ってもみなかった。

でも、ユキを支えるために高校生の時から働き詰めだったし、ユキを探すためにモデルになってからはそんな時間もなかっただろう。

だから今、自分のしたい事を楽しんでやっているのだ。

そんなマリが不憫で心が痛む。

マリは今日は吹きガラスの工房にいるらしい。

ユキは教えられた工房に行ってみると、ちょうどマリがガラスのコップを愛おしそうに眺めながら工房から出てきた。

キャップをかぶって髪も中に入れてサングラスを掛けているけれど、ユキにはマリがすぐにわかった。

ユキはマリの後ろから声をかけた

「マリ、俺の青い瞳のビーナス」