記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!

マリもまた俺の大切な家族なのだと、裕美は理解してくれないだろう。。

施設で出会った8歳の時から18年間俺の大切で最愛の家族なのだ。

それを今日痛感した。

一つの家族を守るためにもう一つの家族を切り捨てなければならないのだろうか?

二つの家族を同時に守ることはできないのだろうか?

俺は穏やかな海を眺めながら堂々巡りになる思考にマリへの切ない思いと、マリを傷つけて守ってやれない虚しさと自分へ不甲斐なさに胸が張り裂けそうだった。

俺はマリを守るために弁護士になったのに…

貝原社長はそれなら自分がマリをもらうと言った。

その時は彼に殴りかかりそうになった。

自分にはそんな資格もないくせに、でも絶対にマリを取り戻す。

それだけは決めている。

この穏やかな海を見ていると、きっとできるような気がする。

俺はマリしか愛せないし、マリしかいらないのだ。

マリがいれば何もいらない弁護士バッチを返上しても悔いなんかない。

もし貝原社長とマリが結婚したらと思うと吐き気がするが、俺はマリとの絆を信じる事にした。

やるしかないのだ。

今日裕美には俺の過去について詳しく話すつもりだ。マリの事も含めて…

それで、裕美のしたいようにしてやるつもりだ。

俺と東京で暮らすか、この村で暮らすかとにかく裕美が結婚するまで兄としてちゃんと面倒を見るつもりだ。