記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!

俺はこの後マリのモデルの事務所に行くつもりだと先生に言った。

俺はこちらで住む所を見つけなければならない。

裕美が一緒に来ると言えば連れてこないわけにはいかない。

その為に2部屋あるマンションを探さなければいけないのだ。

その保証金やらにマリの残してくれた通帳から100万だけ下して使わせてもらうことにした。

恵子さんの所で貰っていたお小遣いも100万近くたまっていた。

それだけあれば新しい生活を始めるのには十分だろう。

何とか弁護士事務所に近いところにマンションを見つけた。

マンションの契約を明日することにしてこの後はマリに会う為にそしてマリと話すためにマリの所属する事務所に向かった。

マリがいるかどうかはわからないが、とにかく行ってみることにした。

事務所にはマリはいないようだった。

でもマリのマネージャーで社長の貝原という人がいたので話をしたいと言ったら会議室に通された。

貝原社長は厳しかった。

「よくものこのこやってこれたもんですね。マリはあなたを探すために身を粉にして働いていたんですよ。興信所のお金を払うためにね。それでやっと見つけたら、ほかの女と暮らしているなんてマリをどれだけ馬鹿にしたら気が済むんだ。マリの2年を返せ」

貝原社長はそう言うと俺を厳しい目でにらみつけて、続けた。

「もっとセキュリテイのしっかりしたマンションに引っ越せと何回言っても、ユキが帰ってくるかもしれないからと言って、一流のモデルがあんな古いセキュリテイも何もない学生が済むようなマンションに住み続けていたんだ。マリはユキは好きな人ができてマリに言えないから行方不明になったのかなあなんて言ってる始末だ」

俺は返す言葉も無かったが、マリへの気持ちだけはしっかりと伝えなければと口を開いた。