記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!

伊藤先生には今日行くといってあったので事務所ではみんなが出迎えてくれた。

嬉しくて泣けてきた。

いつ帰ってくるかわからない俺の事を除籍しないで待っていてくれたのだ。

俺は伊藤先生にすべてを話した。

A市の不動産開発業者の安藤という男に頭を殴られて海に放り込まれたのも思い出した。

その時とっさにその男の背広の襟をつかんで外れた社章を握り締めていたのだ。

たまたま浮いていた流木につかまって一晩流されて漁村に流れ着いて助けられた。

母娘二人暮らしの所に俺を家族同様に迎え入れて手当てもしてもらって健康を取り戻した。

でも記憶を失っていてついこの間記憶が戻った事を伝えた。

でも俺を助けてくれた母親のほうがほんの10日位前に亡くなってしまった。

今は精神的に不安定な娘の裕美を放ってはおけないことも正直に話した。

先生はマリをどうするつもりなのだと聞いた。

マリの所には必ず帰る。

俺にはマリしかいないのだからと言うと先生はそうかといって、それをすべてマリにしっかりと話すように言ってくれた。

マリはこの2年ユキを探すためにモデルになって興信所のお金も払い続けていたんだ。

そして芸名もユキという名前にしていたんだとそれほどユキを諦めずに待っていてくれたんだ。

それだけは絶対に忘れるなと言われた。

マリの献身を忘れるようなら人として最低だとも言われたのだ。

そして俺はこの事務所でまた働きたいと言った。

先生は何時からでもいいから待っていると言ってくれた。