記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!

この頃時々夢を見る。

顔がわからないのだが、彼女とキスしたりエロイ体と言って裸を見るだけで興奮して次の日の朝は下着を汚していた。

恥ずかしいので自分で洗濯をして部屋にそっと干している。

その女の人が妻なのか恋人なのか全く分からなかった。

でも失くした記憶と関係があるのかもしれない。

働き始めてお金も貯まったのでケンは佐々木先生に紹介状を書いてもらって隣町の大きな病院まで行って頭部のCTを取ってもらった。

裕美や恵子には内緒で行った。

きっとすごく心配するだろうし夢の事を説明するのは恥ずかしいからだ。

結果は異状なしだと言われた。

記憶喪失は心の問題や怖い思いをして記憶を封印しているのかもしれないとも言われた。

夢の話もきっと記憶の奥底にある物かもしれないと言う医者の判断だった。

催眠療法で精神科に通ってみるのを勧められたが、ケンはそこまでするつもりはなかった。

裕美と恵子の家は結構大きくて使っていない部屋が2部屋程あったのでそのうちの一部屋をケンの部屋にしてくれた。

裕美の父親は5年前にがんになって亡くなったと言う事だった。

生命保険もあって恵子も裕美も今は働けるようになったので母娘二人でゆったりと暮らしている。

恵子は近くの食堂で働いている。

朝からの仕込みとお昼の忙しい時間に厨房を手伝っているようだ。

夜の仕込みも少し手伝ってから4時には帰って来ている。

裕美は今21歳で高校を卒業してから隣町の会社で事務員として働いている。

残業はないのでいつも6時過ぎには帰ってくる。

ケンは組合の仕事が終わってジョギングで帰ってくるので6時半になる。

帰ると直ぐにシャワーを浴びて風呂から出てくると美味しい夕飯が出来上がっていて、3人でいつも食卓を囲む。