記憶を無くしたイケメン弁護士は運命のビーナスを取り戻せるか!

その上優しい目をした気持ちも優しい子なんだろうと思った。

「この子の名前はレオンと言います。オスの6歳馬です。人間で言うと31歳くらいですね。男盛りですかね」

「そうなの。レオン、私はマリよ。よろしくね」

「えっ、ユキさんじゃなくて?」

「ウフフ、ユキは芸名で本名はマリなんです」

「そうなんですか、でもマリさんのほうがぴったりですね」

何にぴったりなのかよくわからなかったが、用意された乗馬服を着てまずは色々なバージョンのスチール写真が撮られた。

次は騎乗姿でも撮影した。

馬に乗る時の馬上での姿勢の保ち方や鞭の持ち方歩くときは上下動するとかいろいろ指導をしてもらった。

今日はオーナーのご子息も見学に見えているとかで後で食事をすることになっているらしい。

このクラブにはレストランやカフェやショップもある。

内装も木目を生かした落ち着いた雰囲気のおしゃれな空間だ。

きっとセレブ御用達の乗馬クラブなのだろう。

マリは少し歩かせたり速足でかけさせたりさせてもらって、すっかりレオンと仲良しになった。

その乗馬姿が美しいと言ってカメラマンは動画も撮っていたらしい。

後で見せてもらったが、マリは本当に楽しそうに声まで聞こえそうな笑顔でレオンと駆けていた。

マリは少しも怖いと感じなかった。

その後着替えて今度は御曹司様とお食事だ。

これはモデルの仕事ではないものの、スポンサーとの食事はよくあることで、貝原はいつも必ず同席する。