初夜で狸寝入りする妻は異世界の記憶があるらしい

 不安と期待で、心臓が激しく脈を打つ。こんなにも心を揺さぶる相手は、後にも先にもエリアナだけだろう。自然と、彼女の腰に回していた手に力が入る。
 エリアナは今にも泣き出しそうな笑みを浮かべて、ぎゅっと抱きついた。

「……ベルトラン様。わたくしは、あなたのそばで、生きていきたい……っ!」
「ああ。これから先もずっと一緒だ」

 結婚式以来の口づけは、ひどく甘かった。