バド×ハピ~きみのことなんか好きじゃないし!~

「いよいよ始まるな~!!」

「湊くんの模範体操思ってたよりよかったね!」

「湊は見栄っ張りだからなー!あーゆうの手抜きたくても抜けないんだよ」

「へぇ、そーなんだ」

ふーん、知らなかった。湊くんってそうゆう人なんだ、わたしは知らなかったけど陽向は知ってたんだ。

「あかりは手抜くの上手いし、要領いいから湊と合うよな~!」

…陽向って意外と人のこと見てる?
あかりちゃんのことならわたしのが知ってると思ったのに、あかりちゃんのそんなとこは見たことなかった。

……。

香耶先生の言ってたことも今ならわからなくもない、かも。

…でもあかりちゃんは湊くんのどこが好きなんだろ?余計わからなくなったけど…、まぁいいかそんなこと。

「ひな、始めよ!」

コートに向かっていく陽向が振り返った。いよいよ始まる、コートの中に入ったら始まる。


だからその前にー…


「僕らのお決まり!」


スッと陽向のがわたしの前に手を出した。

これもちょっと久しぶりで、ドキドキしてた。
いつもはそんなことなかったのに今日は少しだけ…

「あ、嫌…だった?」

「いや、そうゆうわけじゃっ」

「今日はひながペアじゃないと思ってたからスカートもウイッグも持ってきてないんだよ」

「え?」

わたしがペアじゃなと思ってたからって?
陽向が少しだけ目を伏せた、かすかに震える手を見つめるみたいに。

「ひなが男子は苦手って言うから、ちょっとでも?そんな気持ちなくなればいいかなーって」

どうしてそんな格好してるのかなって、思ってたけど聞いたことはなくて。
悪いことじゃないし、別にいいんじゃないってそれぐらいしか思ってなかった。


だけど、それはもしかしてわたしのためー…?