バド×ハピ~きみのことなんか好きじゃないし!~

「湊くん来るよー!」

それでも新しいペアになったんだから、バドミントンは好きだし湊くんだって楽しいって言ってたしコートの中に入っちゃえば案外上手くいくかもしれないし?

「え、これオレ?」

「もっと下がって!!」

「いや、無理じゃん!」

「…っ」

走っていく音さえ聞こえなかった、大きく飛んでいくシャトルを見て諦めたから。
でもコートには入ってたし、取らないからあんみつペアの得点になったし。

「み、湊くんどんまい!次はがんばろ!」

まだ最初だしねって思って、声をかけてみた。
今のはギリだったし、入らないかもって可能性にかけてたのかもしれないし。

「今のは無理じゃない?てかオレだった?」

「湊くん後衛だから今のは湊くんで…」

「でもひなちゃんのが右にいたし」

「でもわたしじゃ間に合わなっ」

「オレも間に合わないよね~!」

「……。」

そう、かもしれないけど。
そんなのやってみなきゃわかんないと思うんだけどなぁ、走る前から無理だって決めつけるのは。

だって陽向なら…


「!」


何?今の何!?

陽向なら何!?


もう陽向ペアじゃないし、関係ないし!


わたしと陽向はもうー…


「……。」

チラッと隣を見たら陽向とあかりちゃんが試合をしてた。

真っ赤なユニフォームを着たあかりちゃんと、スカートを…履いてないじゃん!なんで!?
いつもかぶってるヅラもないし、男の子の格好してる陽向なんだけどなん…っ

「…っ」

ううん、もう気にしない。
陽向のことは気にしないの、今は湊くんとの試合に集中しなきゃ。

すぅっと息を吸って深呼吸をする、ゆっくり目を閉じたらキッと力を入れて目を開ける。

「湊くん、がんばろ!」