ライバルの君が番になるとき。

・・・・・・え?

深津都くん・・・・・・?

まさか・・・・・・。

私はそう思い大急ぎでドアに駆けつけた。

「あ、優架!あのね、お母さん今日から海外に単身赴任なの忘れてて〜深津都くんのお母さんと一緒に海外行くから深津都くんと優架が二人で今日から二年間は暮らしてもらうね〜」

軽すぎるお母さんの言葉にぽかんとしていると、お母さんは走って部屋に戻り大型のスーツケースを持ってきた。

「じゃあ、行ってくるわね〜」

「え!?ちょっ、え!?」

私がそんな間抜けな声を出すと、お母さんはウインクしながら。

「必要なお金は送るし、電気代とかガス代とかは出しとくから〜」

そう言って“あいつ”を家に残したまま家を出た。

「「・・・・・・」」

私達の間には沈黙が走った。

「・・・・・・お母さん・・・・・・」

私はお母さんに初めて恨めしくなった。

「・・・・・・部屋、何処に行ったらいい・・・・・・?」

あいつ―――古屋がそう言った。

「・・・・・・一階の部屋の二階の部屋どっちが良い?」