響け!祝福のミュージカル

婚約式の会場となったホールは、いつも以上に豪華絢爛に飾り付けられ、多くの貴族たちが祝福のために集まっていた。ハリエットはドレスのスカートに握り締める。

(流石に、王宮にはレオンハルトさんたちも手が出せないわよね……)

このままダミアンと婚約をし、そして結婚させられてしまうのか。不安に包まれるハリエットの隣で、ダミアンは幸せそうに微笑んでいる。

「ずっと君を手に入れたかったんだ。初めてAliceを知ったあの日からね」

ダミアンが熱のこもった目を向ける。ハリエットは、ダミアンと並んでホールに用意された祭壇の前に立たされた。目の前には神父が立っている。神父が誓いの言葉を言い、ダミアンがハリエットの薬指に婚約指輪を嵌めれば婚約の成立である。

(私、レオンハルトさんの元に帰れないの……?)

泣いてしまいそうになるハリエットに対し、ダミアンが「心配しなくていいよ。怖いことは何もないから」と子どもをあやすように背中を撫でられる。

「神父。誓いの言葉を」