ひっ!と声が出そうになったけど、ぐっと堪える。
「おぉ、音乃、やってくれるのか……!」
「は、はい」
先生がキラキラした目でこちらを見てくる。
も、もう断れる雰囲気はない……頑張らなきゃ!
「音乃さん、実行委員なんてやるの……?意外」
「ちょっと、やってくれる人いないんだからいいでしょ」
「音乃さんよろしく〜」
みんなやりたくないのか、パチパチと拍手が起きた。
「それじゃあ男子だが―――」
「俺やりま〜す!」
先生が言い切る前に、誰かが声を上げた。
ガタンと立ち上がる音がして、視線を向ける。
「海!お前やるの〜?」
「え〜、海くんがやるんだったら私もやりたい〜!」
「海かっこいいぞ〜!」
たくさんの声が行き交う中、驚いて目を見開いてしまった。
立ち上がったのは、水谷 海くん。
超がつくイケメンで、明るくフレンドリーな彼はクラスで1番の人気者だと思う。
誰にでも優しく、こんな私にも挨拶をしてくれたことがあった。
まさに私と正反対だ。
全く関わったこと無かったのにっ……。
「先生〜!やっぱり私もやりたいで〜す!」
「ずるい!だったら私もやりたいんだけど!」
様々な声が上がるなか、水谷くんは面倒くさそうな顔をした。
「今さら変えるのとかダルいし無しで」
そうなのっ……絶対私より可愛い子がやった方がいいと思うけど……。
「みんな静かに!それじゃあ水谷、お願いしてもいいか?」
「はい」
水谷くんは頷くと、笑顔でこちらを向いた。
「よろしく、音乃さん」
