DEAR.-中学生編-


光宗くんが横で待っていた。


「ん?」

「恋羽がいないと家入れないんだけど」

「あ、そっか」


やはり気まずい空気で帰路につく。


「恋羽。俺は振られたけど、だからって冷たくしたりしないから、頼れよ」

「へ…」

「好きな女に優しくしないでどうする」


好きな女、か。


「大量のプリントや教科書、恋羽1人じゃ病院まで持っていけないでしょ」

「そうだね」

「そういう時に頼れよ」

「頼むね」


私のことを好きなのをいいことに、都合よく使ってるみたいでなんか抵抗はあるけれど…。


翌日は入学式に参列して、その翌日は重たい教科書配りで帰宅。

リュックには自分のを無理矢理入れ込んで、玲央のは髙野玲央と名前を書いてスクールバッグにねじ込んだ。

光宗くんにスクールバッグを差し出す。


「あーはい、持てと」


私は強く頷く。

帰宅し、2人とも着替えてから玲央の元へ向かう。


「玲央ー、久しぶり」

「3日ぶりくらいだね、ずっと母さんが荷物交換してくれてたから。…それなのに何で2人きりじゃないんだよお」

「悪かったな」


光宗くんは私のスクールバッグを椅子に置き、机の上に並べた。


「教科書配られて、恋羽が1人で持ってくるの無理だから俺もついてきた」

「なるほどね、うん、もう帰っていいよ」

「おい」