反応が薄くて顔を覗き込むと、そっぽむかれた。
でも、そのままの端っこは赤くなっていて───
「かわい」
「っ先輩!最近なんか、その……」
「ん?」
「わかってて聞いてますよね!?」
作り終わって火を止めたらしいはんちゃんが、下から見上げてくる。
本人は睨んでるつもりなんだろうけど、全然効果ない。
そんな顔されたら、ねえ?
「好きだよ」
「え、──んっ」
甘いキスを落とす。
もう、俺から離れるなんて思わないように。
「せんぱ、まっ───」
「無理、待てない」
ナポリタンの香りが漂うキッチンの端。
ロマンチックもなにもないけど、一緒にいられればそれでいいかって思った。
2人で過ごす日々を、日常にしていきたい。
絆菜のこと好きだから───愛してるから。
まあ、そう伝えるのはまだ先の話だけど。



