「桜庭さん」
「猫葉くん?どうしたの?」
「ちょっと付き合ってくんない?」
不思議そうな顔をした桜庭を連れて、学校近くのマ〇クへ。
流石に時間的に、シェイクくらいしか頼まないけど。
「桜庭さんさ、最近あんま先輩と会えてないでしょ」
「……」
「沈黙は肯定」
「…なんで、わかったの」
なんで、か。
そんなの理由はひとつだけ。
「桜庭さんが寂しそうだったから」
「っ…。そんなこともわかっちゃうなんてすごいね、猫葉くんは」
「見てるもん」
たぶん、こうやって俺と2人きりで話してることを、先輩も───桜庭さんも良しとしない。
だから、俺はそんなに長く2人きりではいられない。
それでもし、先輩と桜庭さんが喧嘩して、桜庭さんが悲しむのが嫌だから。
「ねぇ、桜庭さん。……先輩が嫉妬してるとこ、見たくない?」
「嫉妬……」
「先輩が焦ったり、拗ねたりしてるとことか」
「ちょっと、見たいかも」
先輩、桜庭さんは先輩が嫉妬してるとこ見たいらしいよ。
これで俺が個人的な感情じゃなくて、桜庭さんのために動いたっていう理由ができる。



