「仁那ぁ、希兎くん来てくれたけどどうする?」
「えっ!?」
家に帰ってきて、しばらく。
ベッドの上でうつ伏せになりながら、ひとりで考え事をしてた。
もちろん、希兎のことだけど。
「上がってもらうからね〜」
「え、ちょっ」
とんとん、と階段を上がる音。私の部屋は階段を上がってすぐの部屋。
とりあえず起き上がったはいいものの、呆然と待つことしかできない。
「仁那、入るよ?」
「……いいよ」
がちゃっ、とドアが開いて希兎が入ってくる。でも、私は目を逸らした。
希兎は今、どんな顔をしてるんだろ…。
「……夕方のやつ、もしかして見てた?」
「な、んで」
「思い当たることがそれしかなかったから。……仁那は用事があったらそれが何か教えてくれるじゃん」
どこまでも私のことをわかっている。
だから、幼なじみは厄介。
でも、気づいてくれて嬉しいって思ってる私もいるんだから矛盾してる。
「希兎、怒ってる、よね」
「なんで?怒ることないじゃん」
「嘘ついて、会えないって言った」
怖い。希兎の答えを聞くのが怖い。
軽蔑されたらどうしよう。嫌われちゃったら……



