Nocturne of Light~ノクターン オブ ライト~

“コンコン”
リリィは少し控えめに扉をノックする。

「すみません、リリィです」

すると、
すぐにドアが開いた。

「お嬢さん、どうかした?」
カインが優しく微笑みながら迎え、
リリィを中へと入れる。

部屋の中では、
レオンが椅子へもたれかかりながら、
難しい顔で書類へ目を通していた。

「あの、よかったらどうぞ」
リリィはトレーをテーブルへそっと置く。
ふわりと、
優しい香りが広がる。


「へぇ、ハーブティー?」
カインが興味深そうに呟く。

「レオンが最近あまり休めてないみたいだって、ルカが言ってたので···」

少しだけ緊張した声で呟くリリィ。

その瞬間。
書類へ目を通していたレオンの眉が、
ぴくっと動く。

「···ルカ?」
低く、
どこか不思議そうな声。

リリィは小さく頷いた。
「昼間、中庭で植物を見てたら聞かれて。疲労回復効果と、リラックス効果のあるハーブティーです。もしよかったら···」


リリィはカップを手に取り、
そっとレオンの目の前へ置く。

レオンは無言のまま、
テーブルのカップへ視線を落とした。