慶人さんが作ってくれた、エビのクリームパスタはすごくおいしくて、恥ずかしげもなくお代わりまでしてしまった。
「珍しいな、冴がそんなに食べるのは」
「だってこのクリーム、トマトも使われててうま味が増して最高なんだもん。天才ですか、慶人さん」
「冴さん、もし良かったら、この後二人で少し話せないかな」
「え? 何について? 私が食べすぎだと怒られるとか?!」
「ぷっ。ちげえよ、あらかたオペについてとかだろ? なあ慶人?」
「あ、ああ。僕は手術に至る経緯とか詳しくは知らないんだ」
「じゃあ俺、少し外でも走ってくるよ。ゆっくり話しな」
彩人は何かを察したかのようにすんなり席を立った。
ーー例えいつかは奪い合いになったとしても、冴は俺のものだ
と胸の中に熱い炎を宿していた。
「初めましてで立ち入ったことを聞くのは抵抗があるかもしれないが、彩人の大切な恋人の手術となればできるだけ僕も知っておきたいんだ」
「はい、私は図書館で司書をしていて。そこの同僚に生理痛が重そうだから、婦人科にかかるようにすすめられて初めて行ったのが、桐ケ谷産婦人科でした」
「そう、いま24歳なのに検診とかは来たことなかったんだ」
「今まで恋人とかいたことなくて、怖いイメージがぬぐえなくて……」
「そうだったんだね。そこで子宮筋腫が見つかった」
「内診とかすごく気を使ってくれて、彩人さんはこう言ってくれました。『俺が一生、責任もって花野さんをみるから』って。図書館に勤めてた私のこと、彩人さんは知っていて、好きでいてくれて。だからこんな言葉をくれたんです」
「じゃあ、二人は最初から相思相愛なんだね。手術だって彩人に任せればきっと上手くいくよ。何が怖いんだい?」
「嬉しかったけど相思相愛かは……わかりません。私は彩人に見合ってるのかずっと自信が無くて。だからかな、うまくかみ合ってない気がして。言葉にできないけど手術もすごく怖い」
思わず、冴のことを抱き寄せた慶人。
「え……? 慶人さん?」
「僕じゃその穴を埋められないだろうか? 怖くて不安に震えている君を一人にしたくない」
「慶人さん、やめてください」
冴は慶人から離れようとするも強く抱きしめられて、離してもらえない。
「僕は君を不安になんて絶対にさせない。一人にしない。君が怖がるなら僕も一緒に恐怖と戦うから。それに僕なら自信なんて必要ない。初めから君は君のままですべて持っているよ」
「なんで……そんなに優しくしてくれるんです?」
慶人は一息ついてから、事実をありのままに告げた。
「冴、僕も君のことが好きだからだ。君を守りたい。彩人よりずっと強くそう願っている!」
一段と強く、慶人は冴を抱きしめた。
「言わなければわからないなら何度でも言うよ、好きだ好きだ好きだ。間違ってたとしてもいい。後悔したっていいんだ!」
冴の心は大きく揺れた。
「珍しいな、冴がそんなに食べるのは」
「だってこのクリーム、トマトも使われててうま味が増して最高なんだもん。天才ですか、慶人さん」
「冴さん、もし良かったら、この後二人で少し話せないかな」
「え? 何について? 私が食べすぎだと怒られるとか?!」
「ぷっ。ちげえよ、あらかたオペについてとかだろ? なあ慶人?」
「あ、ああ。僕は手術に至る経緯とか詳しくは知らないんだ」
「じゃあ俺、少し外でも走ってくるよ。ゆっくり話しな」
彩人は何かを察したかのようにすんなり席を立った。
ーー例えいつかは奪い合いになったとしても、冴は俺のものだ
と胸の中に熱い炎を宿していた。
「初めましてで立ち入ったことを聞くのは抵抗があるかもしれないが、彩人の大切な恋人の手術となればできるだけ僕も知っておきたいんだ」
「はい、私は図書館で司書をしていて。そこの同僚に生理痛が重そうだから、婦人科にかかるようにすすめられて初めて行ったのが、桐ケ谷産婦人科でした」
「そう、いま24歳なのに検診とかは来たことなかったんだ」
「今まで恋人とかいたことなくて、怖いイメージがぬぐえなくて……」
「そうだったんだね。そこで子宮筋腫が見つかった」
「内診とかすごく気を使ってくれて、彩人さんはこう言ってくれました。『俺が一生、責任もって花野さんをみるから』って。図書館に勤めてた私のこと、彩人さんは知っていて、好きでいてくれて。だからこんな言葉をくれたんです」
「じゃあ、二人は最初から相思相愛なんだね。手術だって彩人に任せればきっと上手くいくよ。何が怖いんだい?」
「嬉しかったけど相思相愛かは……わかりません。私は彩人に見合ってるのかずっと自信が無くて。だからかな、うまくかみ合ってない気がして。言葉にできないけど手術もすごく怖い」
思わず、冴のことを抱き寄せた慶人。
「え……? 慶人さん?」
「僕じゃその穴を埋められないだろうか? 怖くて不安に震えている君を一人にしたくない」
「慶人さん、やめてください」
冴は慶人から離れようとするも強く抱きしめられて、離してもらえない。
「僕は君を不安になんて絶対にさせない。一人にしない。君が怖がるなら僕も一緒に恐怖と戦うから。それに僕なら自信なんて必要ない。初めから君は君のままですべて持っているよ」
「なんで……そんなに優しくしてくれるんです?」
慶人は一息ついてから、事実をありのままに告げた。
「冴、僕も君のことが好きだからだ。君を守りたい。彩人よりずっと強くそう願っている!」
一段と強く、慶人は冴を抱きしめた。
「言わなければわからないなら何度でも言うよ、好きだ好きだ好きだ。間違ってたとしてもいい。後悔したっていいんだ!」
冴の心は大きく揺れた。



