いじわる主治医は、私にだけ甘い

二人で海に入って浅瀬でボールで遊んだ。

「冴っ! パスっ」

「ワワワ」

パシャーン。見事に手をすり抜けて落ちるボール。

「運動音痴か?」

「そうですよー悪かったです……ね!」

ね! のところで思いっきりボールを打ち返すが、彩人とは真逆の方向に飛んでいく。

「ハハハ……! まじで鈍臭い」

彩人が思い切り笑うので、悔しくなった。

「もうっ!」

近づいていって、バシャッと水をかける。

「こーら、暴れるな」

とぎゅうっと抱きしめられた。
いつもの服の上と違って直接触れた肌が熱い。

「あの……恥ずかしいからもう止めるから」

「よしよし」

っと離してくれる彩人。

その時だった。

「うっ」

下腹部を押さえる私。
刺すような痛みが走る。

「大丈夫か?」

彩人はすぐお姫様抱っこをして、私をビーチへあげてくれた。

「うん……ちょっと冷えただけ。大丈夫だから」