つまりは会社にもいないのでは?もしかしなくてもあの人は今遠く遥か彼方へ……
「とりあえず帰ります!そして純さんには内緒で!」
「何を内緒ですか?」
行くわけないよねぇーーー!!!と私は心の中で叫んだ。期待した私が馬鹿でした。
大焦りしながら表面上は笑顔だった私を誰が褒めて欲しい。
「純さん、元気そうで何よりです……」
「ええ、千早も元気そうで。なかなか家に帰れなくてすみません」
なんというか、現在私は寒くもないのにガタガタ震えております。隣へと腰を下ろした純さんの圧に脅えて。
助けを求めるように瑠夏くんに視線を向けるとお手本のような笑みを向けられた。嫌な予感しかしない。
「純よ。お前の婚約者様は家を出ていくつもりらしいぞ」
うん、とりあえずは彼とは絶交しようと思う。



