大学に通っていた時の話だ。
何にもやる気がなく、ひたすらぼーっとするのが趣味の私に初めて声をかけてきたのが林田瑠夏(はやしだ るか)という男だった。
簡単に一言で言うなら総じて面白い男。
この変人の父親が社長をしている会社に就職しようと思うぐらいには変なやつ。
そしてキャリア組だったにしても、すげー早さでだいぶ偉い人になっちゃうぐらいには。
「で、どうゆう心変わりでお前が外に出てるんだ?」
そのまま引っ張られ続けて、会社の部屋に押し込まれたら水を飲まされた。
その後どこかに電話し終えると、何食わぬ顔で私の前に座り頬杖ついてくる。
「ただ普通に生活習慣の改善を」
「お前が?」
「はい」
バケモノでも見るような目で見てくる。失礼極まりない。
「それで私、家を出ることにする。ついでだしお父さんに会ってパソコン環境について相談しようかな」
引越しするとなると、あのごちゃごちゃしているコンセント類を全部整理しないといけない。
あれは大変だから仕事を休んで丸1日使いたいし、お父さんに相談して会社に支障がない時に有給とらないと。



