双葉に咲いた、ニセモノ双子。

「……とりあえず、ついてきてもらえるか?」

「はーいはーい! わかったよ! あ、でもちょっと待ってて!」



神楽は思いついたように言って、氷の手錠をつけたまま懐を漁る。

取り出したのは、真っ黒なカード。

周りの光を吸い取っているみたいに黒くて、影の中の楽園みたい。

それを、心乃華に手渡した。



「それね、あたしの世界の通行証! 好きに通っていいからねー!」

「わぁ、いいの? ありがとうっ!」

「うん! それじゃあバイバーイっ! また会えるといいね!」



神楽はそう言って、手を大きく振りながら黒瀬と小鳥遊に連れられて去っていく。

なんとなく……わたしがひとりだったのなら、あんなふうになっていたのかもと考えた。

自分の好きに生きて、自分がどうなってもいいみたいな。

目標も夢もなくて、ただ楽しいを求めてる。

空っぽな自分を埋めるために。

わたしには心乃華がいたけれど。

そんなことを、ふと考えた。









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